定番の蜜柑玉
あたしん所の定番で人気の高い「蜜柑玉」であります。このデザインは江戸時代に作られたようなんですが、それから何も変わらずに今に至っている。シンプルイズベストでありますな。
蜻蛉玉ってぇのは、ガラスを溶かして作るものなんですが、江戸時代にはガラスそのものがまず目にすることがなかったものですから、装飾品にしたのもうなずける話であります。町娘の憧れの的だったようでして、いつかは蜻蛉玉をなんてぇ感じだったんでしょうな。
今では様々なデザインの蜻蛉玉があるんですが、一番人気はこの蜜柑玉でありまして、自分のために買い求めて行く方もお見えなんですが、プレゼントにも使われる。いただいて、どんな装いにも合いまして、カジュアルなところがいいんでしょうかね。
この時期の、ちょいと濃い色目の帯揚げに合わせますってぇとシックになる。どこか垢抜けておりまして、それでいてうるさくないってぇのが粋でありますな。野暮ったいのはどうにも良くありませんから、すっと引いた感じの江戸好みでってぇ方にはお勧めのものであります。
年も押し詰まってまいりまして、慌しくなってくる頃でありますが、シンプルな装いで、ちょいと息抜きをてぇのはいかがでしょうかね。なりふり構わなくなるときってぇのは、気持ちも落ち着かないものでありますから。すきっといきたいものでありますな。
(一年なんざあっという間だな)
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