「浅草軒」は”遠州系ラーメン”の老舗

ぶん屋

2010年10月31日 18:32



二時間以上も海に入っておりまして、波と追いかけっこ。さすがに疲れまして帰路へつくことにしたんですが、そういえば海苔を買って帰んなくっちゃならない。舞阪の「丸三」で海苔を買うことにしたんですが、腹が減ってこのままじゃ行き倒れになるんじゃねぇかと。
いや、今日はこのまま帰って家で飯を食うんだってぇ気持ちと、舞阪へ来たのなら「浅草軒」へ寄りたいな。ってぇ気持ちが争いを始めまして、「家で飯」のほうが簡単にやっつけられちまった。なので、いそいそと「浅草軒」の暖簾をくぐることに。

豚ガラ優勢の鶏ガラを合わせたダシってぇのが「遠州系」なんですが、これにはバリエーションがありまして、香味野菜ダシや魚介系を合わせたものもありますな。「浅草軒」は魚介系のダシが表に出ている。これを煮干臭いと言う人もおりますが、あたしは好きな味でありまして、子供のころに食べたラーメンの記憶の味。しかも、ここの餃子がめちゃめちゃうまい。中身がぎっしり詰まっておりまして、味わい深い。「家で飯」が負けちまったからには、ここは潔く餃子も食っちまえってぇことでして、愛想のないおねぇちゃんに、中華と餃子ねと。










相席は知り合いの漁師のおっさんでして、あたしよりも5歳上。真っ黒に潮焼けした顔には深いしわが何本も刻まれておりまして、豪快に大盛りを食っている。あたしの顔を見るなり、痩せた?と聞いてくる。太ったように見えたか?と聞き返しますってぇと、相変わらずだなと。酒はまだやってるのかと左手で杯をつまむ格好をしながらにやりと笑う。ああ、毎晩さと答えますってぇと、アレだけはやめられねぇなと。

お互い30年近く通っているラーメン屋でありまして、それでも偶然顔を合わせれば嬉しいもので昔話に花が咲く。ここのシナチクの太さがたまらねぇんだ。ああ、チャーシューのあぶり具合も良いんだよな。大体が昔っから何にも変わっちゃいねぇのが良いよなと大の大人がガキみてぇにはしゃぎながらラーメンをすする。ま、そんな店でありまして、昔の「もやしそば」と「チャーハン」が復活しねぇかなとも。本日も美味しくいただきましてご馳走様でした。

(今週はもうラーメン屋にはいかねぇぞ)






関連記事